僕が仕事をしているカンボジアでは、日本の常識がまったく通じません。「言わなくてもやってくれるだろう」という期待はことごとく裏切られます。例えば、カンボジアで飲食店をしていた時、こんなことがありました。
- 言われたこと以上の仕事はしない
- 材料がなくなっても報告しない
- すぐに休みをくれと言う。
- 帰宅時間が近づくと、帰宅準備を始める
- やると言ったことをやらない
- 仕事の期限を守らない
こうしたことは至る所で見られます。日本の常識から見たら、「カンボジア人は考えない」と思うかもしれません。事実、僕は「なんでやってくれないんだ!」と毎日イライラしていました。
そんなある日、スタッフの知らない料理の作り方を教えたところ、彼女は新しいことを学べたことにとても嬉しそうでした。また、1週間の予定の作り方を教えた時も、同じ反応がありました。
そこで、ふと思いました。
ひょっとしたら、カンボジアの人たちは考えないのではなく、ただ知らないだけ、体験したことがないだけなんじゃないか?
- 積極的に働くことが楽しいこと
- それが成果につながること
- 工夫をすることで自分が楽になり、お客さんも喜ぶこと
- その結果、お客さんが増えること
- 成長を楽しみながら、自分の収入も増やせることを…
この背景には、カンボジアが抱える大きな問題がありました。その1つがリーダーのモラルの低さです。
嫌な仕事はスタッフにやらせておいて、自らは取引業者から賄賂をもらうマネージャー。自らの地位を利用してひたすら私腹を肥やす政治家や警察といった権力者。そういうのを嫌というほど見てきました。もし、僕がこういうリーダーの下で働いていたら、こう思うはずです。